現在世界日報のサンデー版に連載中の
Fatal(ジャンバルジャン物語)の裏話を暴露するコーナーです。
今度こそ完結しました。
一年間お付き合いありがとうございました。
誕生秘話
昨年末にこの連載のお話を受けたのですが年が(世紀が)かわってもモチーフが決まらず
N.Y.出張の直前に当時の編集長から
「レ・ミゼラブルでどうかな?」
と提案されたのですが、正直ピンときませんでした。
実は私、原作を読んでません。(爆)
連載始まった今でも。(誤爆)
中学高校の読書感想文で誰かは必ず題材にする「ああ無情」。
せいぜい知ってて第四話の銀の燭台のエピソードくらいでした。
――にも関わらずなぜ連載できているかというと、
N.Y.出張の際、本場ブロードウェイミュージカルで「レ・ミゼラブル」を観ることができたのです。
当日チケットを定価の半額でゲットして。
まさかあんな長編ものだったとは知らず、見ている先からどんどん時代が移っていくわ、10〜15分おきに流れてくるイヤホン越しの日本語解説はさらりと先の展開までばらしてくれるわで退屈しませんでした。(泣)
――で、ジャンバルジャンよりジャベールの方が存在感あるわコゼットよりエポニーヌの方がカワイイし性格いいわで(主観)もう虜です。
帰国後早速Webサイトで『レ・ミゼラブル』関連を検索してあらすじや登場人物、年表をゲット。
こうして原作本を買う読むことなく他人の主観入りまくりの資料だけでシナリオ制作にとりかかりました。
キャラクターデザインは思いつくままに描いたラフスケッチがそのまま決定稿になり、最大の難関であった衣装設定はなんと
たまたま我が家のケーブルテレビで見れるLaLaTVがフランスのTVドラマ版『レ・ミゼラブル』を四月から放送してくれまして(ちょっと間に合わない)早速録画してチェック。
作品の舞台国が作るのでその分時代考証が正確(多分)。
小説の挿絵に近い服装をしてましたし……。
この番組がなかったら私の設定資料はベルサイユのバラだったでしょう。
すっげーケバイ服になってたかも……
原作本を読んでないことからもわかる通り、突っ込もうと思えばいくらでも突っ込める、原作と読み比べてその違いを楽しむ二度おいしい(作者にとって)涙モノの作品です。
――ま、
アメリカ映画に出てくる日本よりは現実に近いものにしたい
とは思ってます。かしこ。